世界一のジャズプレーヤーを目指して!
今一番おもしろいマンガといっても過言ではない、BLUE GIANT。マンガ大賞2016で第3位。作者は石塚真一さん、代表作は岳-みんなの山-。
この作品には何度感動させられたか。少なく見積もっても10回は泣いてます。
大の大人がマンガを読んで、マジ泣き(爆)
ストーリーは、主人公の宮本大(開始時:高校生)が世界一のジャズプレーヤーを目指すってお話。楽器はテナーサックス。音楽の話だけど、人間関係に重きを置いている。世界一を目指していく中で、色々な人と出会っていくわけです。出会った人にもドラマがあって、主人公と接していく。主人公も色々な人と接して変化して、出会った人達も影響を受けていく。
もうね、現実の人間関係と一緒。現実だと出会った人の過去なんて、聞かないとわからない。だけど、漫画の良いところはそれを描く事ができる。で、この漫画の場合は描き方が凄く丁寧。
感情移入の嵐だよね!いちいち泣いちゃうよね。涙でマンガがボロボロになるよね。ちょっと大げさですが、感動しまくりな作品です。こんなに泣いたマンガは初めてかもしれない。
2巻ラストでお兄さんがサックスをくれるシーン。涙腺崩壊。
人間関係の描き方が独特
岳-みんなの山-を読んでた時に思ったけど、作者の石塚真一さんは人間関係の描き方が独特。例えばエヴァンゲリオンだと「シンジ君エヴァ乗る→挫折する→乗りたくないです…ミサトさん→僕が乗らなきゃ誰が乗るんだ!」的な描き方です。弱い主人公が挫折して強くなるパターン。
だけど、この漫画の主人公は全くブレない。最初から世界一になるって決めてる。挫折はするんだけど、すぐに切り替えて毎日練習をする。他のマンガで描かれている、ウジウジ感は皆無です。本当にまっすぐ生きている人間が描かれてる。
主人公は実は高校生からサックスを始めるんです。それで「世界一になる!」なんて言ったら、笑われるのがオチだと思う。でも主人公の友達はそれを聞いても全く馬鹿にしない。「お前ならなれる!」って言ってくれる。
本当に仲の良い友だちだったら、応援してくれるんです。普通のマンガだと、馬鹿にされた→見返すために頑張る!って流れでしょ。でもこの漫画はそうじゃない。人間関係の描き方がとことんリアル!他の作者はこんな描き方はできないと思います。
人間関係がリアル。本当の友達は大きな夢をバカにしない。
音が見える!感情が見える!
BECKしかり、4月は君の嘘しかり、最近の音楽マンガは音が見える。ページに吹き出しがなくて、絵だけで表現がされるという手法。この漫画もふんだんにその手法が使われています。
演奏しているシーンも、回想を織り交ぜて描かれている事が多いです。
音だけじゃなくて、演奏している人の感情が見える!
演奏シーンは本当に圧巻の一言。絵に見入る→回想で感情が見える→涙腺崩壊。音楽マンガは演奏シーンの表現が難しいと思うのですが、この漫画はそれを武器にしてる!演奏シーンはメチャクチャかっこいい。
臨場感が伝わってくる。かっこいい。
単行本は10巻で完結済
拙い文章での紹介でこの作品の魅力が伝わってないかもしれない。自分は文章力、物事の魅力を伝える力がない。そのことを猛烈に悔やむ。
とにかく読んでくれ!!!
「3月のライオン」も「宇宙兄弟」も感動しましたよ。でもBLUE GIANTほど、涙腺に訴えかけるマンガはなかった。もし「面白い漫画を教えてください」って聞かれたら、食い気味で「BLUE GIANT」って答えます。僕の中の漫画史に刻まれるくらいに名作です。
漫画喫茶でもインターネットの試し読みでも、何でもいいので読んでみて下さい。一度読めば魅力に取りつかれます。それに既に完結しています。10巻で完結です。面白いマンガを探している人がいたら、是非手に取って下さい。
※ドイツ編が続編として、新たにスタートしています。BLUE GIANT SUPREMEという名前で連載されております。