BUMP OF CHICKEN 感想 音楽

歌詞解釈 時空かくれんぼ/BUMP OF CHICKEN

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今が過去、未来が今になる

BUMP OF CHICKENの曲「時空かくれんぼ」について、個人的な解釈を記事にしたいと思います。アルバム曲なので、ファンの人しか知らない曲でしょう。2007年12月19日発売のアルバム「orbital period」の8曲目。

歌詞が難解過ぎると個人的に思う曲。答えが出ないと思って考えるのを放棄していました。先日たまたま当時のラジオを聴いた時に、作者の藤原基央さんが下記の様に話してました。

別に訳の分からない歌を書きたかった訳じゃないんだけど。
タイトルも訳がわからないと言われて当然だと思うし。
一人称だったり、時間軸だったり、目まぐるしく交錯していくんですけど、この詩の中では。
それも書いた自分の中では一本ちゃんと筋が通っていて。

ちゃんと筋が通っているだと!?藤原さんがそう言うのであれば、自分なりに答えを出さんとアカン。だから自分なりに歌詞の意味を考えました。ラジオの中で解釈のヒントもくれたので、それを元に考察する。

ラジオの中での藤原基央の発言

ラジオの中での発言で、理解のヒントになりそうなものを抜粋します。

この曲の中で行ってるかくれんぼは、自分と他人の場合あるし。自分と自分の場合もあるし。歌詞の中では自分と自分的な風に歌われていると思いますし。

重要なのは隠れた方が「もういいかい」って叫んでること。

生き物にとっての絶対の安心はない。安心を望まないのが楽。
それを放棄できないのが人間らしい行為。ずっと続く事。

世の中に絶対の安心はない。
世の中に逃げ場はない。
世の中に逃げ場はある。

この発言を踏まえた上で、歌詞の意味を考えようと思います。

絶対の安心はない

1番のAメロから

安心すると 不安になるね 例えば 今
だから今を 未来の外れに 置いて忘れよう
そう思った 過去 繰り返した 今

ラジオの発言キーワードになっている「絶対の安心はない」ってことが一番最初に来ています。安心すると、その安心を失う要素ができるってこと。良い職場に巡りあっても、会社が倒産するかもしれない。大好きな人と付き合っても、別れる日が来るかもしれない。

最後の歌詞で今と過去というタイムワードが出てきています。安心が無くなる要素があることは気づいてる。だけど、そんなことは考えないで先延ばしにしている。その今が過去になって、未来が今になってる。それをまた、先延ばしにして未来に置いてきている。そんなループを繰り返している状態。

2番のBメロ

絶望すると 楽になるね 例えば 今
だから今を 未来の果てまで 傘代わりにして
逃げてきた 過去 捕まった 今

これは1番の冒頭の全く逆。絶望している今があって。もうこれ以上絶望する事がないから、そんな状態を盾にして未来を進んで行くって歌詞。

だけどそれが偽りで。ずっと絶望している状態が続くわけもなく。または、今が絶望の淵という訳でないかもしれない。だけど、自分の中では絶望の底にいるから大丈夫だってことを言い聞かせて逃げてる。

そうやってずっと逃げてきた今が過去になって、絶望を傘替わりにしてた未来が今になっている状態。

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隠れた方が「もういいかい」と叫ぶ

飛んでCメロへ。ここは重要なところ。普通のかくれんぼと逆で、隠れた方が「もういいかい」って叫んでる歌詞。

隠れた方が叫ぶ 「もういいかい」 何度目の事
探す方はお馴染み 『まぁだだよ』
「なぁ、お前さ、」 「二択問題なんだぜ」 「時間制限あるんだぜ」
『そんなの解ってるよ』 胸を張って 怖れないで 叫びたいよ

個人的にこのCメロはかなり好き。藤原さんの歌い方と曲調が一気に変わる。

隠れた方っていうのは、不安を先延ばしにしている自分現実に向き合っていない自分。探す方っていうのは、それと向き合おうとしている自分。隠れた方は早く見つけて欲しいわけです。

だけどなかなか覚悟がつかなくて、『まぁだだよ』って返事しかできない。結局向き合うことができていない。

二択問題=探すか探さないか。時間制限=先延ばしにすると、未来が今になってまた未来に逃げるということ。

でも、探す側も向き合おうとしてるんですよね。胸を張って恐れないで叫びたがっているのです。

結局は全て自分の心の中

ラストまでの歌詞

温かくて輝いてる君を 怖がる僕を 見つける未来を
仕留めるために せーの!で叫ぶよ
もういいかい 過去 『もういいよ』 今

隠れる場所は いつであろうと 僕の心の中だったけど
君を見つけて 君に隠すよ ずっと探さなくてもいい かくれんぼ
君も怖いなら 僕に隠れて 何処も探さなくてもいい ここにあるよ
すぐに行けるよ なぜなら僕は 君の心の中で かくれんぼ

君に会わなきゃ 今すぐ会いに行かなきゃ
急いで行かなきゃ もう一度 ちゃんと言わなきゃ

ついに決心して、『もういいよ』って言うんです。覚悟を決めるときは誰にでも来るって話ですね。

ここで藤原基央がよく使う、「君」という主語が出てきます。この解釈が本当に難しい。「君」が出てくるのはラスサビと1番の最後の歌詞↓

君に会わなきゃ良かった 何も言わなきゃ良かった

結論を書くと、「君」=不安とか現実としっかり向き合っている自分だと思います。そう考えるとしっくりくるし、藤原さんの発言の「歌詞の中では自分と自分的な風に歌われている」にも合致します。

君を見つけて君に隠すの意味は、ずっとそこにいるって意味。だって君を見つけて君に隠すんだから居場所は変わっていない。

君も怖いなら僕に隠れて=覚悟を決めた君(自分)も怖かったら、僕(逃げている自分)に隠れていいよってこと。実は君も僕の心の中に存在しているから、探さなくても居場所はわかってる。

居場所はわかっているから、急いで君に会いにいって、「もういいよ!」って言おうと行動している描写で歌詞は終わりです。

まとめ

自分が納得できる形で歌詞の解釈をまとめられたと思っています。内容がかなり深い歌詞でしたし、もしかしたら掴みきれていない所もあるかもしれません。

「世の中に逃げ場はない」「世の中に逃げ場はある」。藤原さんの発言ですがその通りで、どうしようもなく逃げ場がない場合は現実的にあります。だからそれと向き合わなくちゃいけない。

だけど、逃げ場がある事もある。自分の中に自分を隠して逃げることが必要な場合もある。

本当に達観してますね。それを歌詞で、歌で表現できるんだから、藤原さんはスゴイとしか言いようがない。

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